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２０１５．９．１０報道
精神医療センターで暴力
新潟県立精神医療センター（長岡市寿・細木俊宏院長）は９月３日、看護師職員がセンター
内で患者を殴る暴力事件があったとして、陳謝した。
内で患者を殴る暴力事件があったとして、陳謝した。
同医療センターでは４年前にも、看護師の暴力によって患者が10ヶ所以上の骨折をする事
件があった。同様事件の再発を防ぐとして対応策を講じてきたはずであるが、再度の暴力事
件に病院関係者にショックは隠せず、入院患者の家族などにも不安感が広がっている。
件があった。同様事件の再発を防ぐとして対応策を講じてきたはずであるが、再度の暴力事
件に病院関係者にショックは隠せず、入院患者の家族などにも不安感が広がっている。
「肘が当たった」と虚偽報告
同医療センターによると30歳代男性看護師が８月24日午前７時40分頃、治療上の身体拘束
を受けていた患者に対し、朝食を取らせるため両手の拘束を一時的に外した。その際患者の
オムツが外れていたため、看護師がそれを直している最中に患者から殴られたという。
を受けていた患者に対し、朝食を取らせるため両手の拘束を一時的に外した。その際患者の
オムツが外れていたため、看護師がそれを直している最中に患者から殴られたという。
このため看護師はあろうことか患者を殴り返した。この暴力行為で患者は左頬に２㌢大の傷を
負い、全治７日間の「顔面裂創」を受けたもの。
負い、全治７日間の「顔面裂創」を受けたもの。
暴行発覚前、同看護師は患者の怪我について「患者が急に起き上がり、肘が当たり怪我をし
た」と、虚偽の報告をしていた。 しかし、同日当直勤務の一人であった院長に、暴行を受けた
患者本人がことの次第を打ち明け表面化。翌25日朝、看護師長が患者本人に再度確認して
暴力事件を確認した。
た」と、虚偽の報告をしていた。 しかし、同日当直勤務の一人であった院長に、暴行を受けた
患者本人がことの次第を打ち明け表面化。翌25日朝、看護師長が患者本人に再度確認して
暴力事件を確認した。
暴行を受けた患者の部屋は個室だった。同センターでは安全上設置している監視カメラの画
像で、看護師による暴行を確認。26日に患者の家族に報告し、長岡警察署にも届けた。
像で、看護師による暴行を確認。26日に患者の家族に報告し、長岡警察署にも届けた。
暴力行為に及んだ男性看護師は民間病院に８年間務め、今年４月から同センターに務めてい
る。
る。
マニュアルの徹底がなされていなかった
暴力行為が行われた部屋に設置した監視カメラの映像では、暴行は看護師が患者に覆いか
ぶさる形で２回殴っているという。
ぶさる形で２回殴っているという。
同医療センターが看護師本人に事情を聴取した際には、「一時的にカッとなって反射的に殴っ
た」と答え、「どのように殴ったかはよく覚えていない」などと述べたという。
た」と答え、「どのように殴ったかはよく覚えていない」などと述べたという。
拘束については、「患者の拘束を一時的に解く場合には、原則として複数人で対応する」と定
めているが、このことも守っていなかった。細木院長は、「判断の甘さが出た」と述べているが、
「甘さ」で済ますことはできないだろう。
めているが、このことも守っていなかった。細木院長は、「判断の甘さが出た」と述べているが、
「甘さ」で済ますことはできないだろう。
「患者への対応マニュアルの講習を定期的に実施している」というが大丈夫なのか。会見時に
細木俊宏院長は「患者の対応マニュアル等を読んでいないのではないか」と発言するなど、あ
やふやな対応が見え隠れした。マニュアルの講習についても、「これから実施する予定だった」
とコメント。本来採用時に最初に成すべきことがなされていない。同看護師に対する患者への
対応について、指導が十分に行われていなかった可能性がある。
細木俊宏院長は「患者の対応マニュアル等を読んでいないのではないか」と発言するなど、あ
やふやな対応が見え隠れした。マニュアルの講習についても、「これから実施する予定だった」
とコメント。本来採用時に最初に成すべきことがなされていない。同看護師に対する患者への
対応について、指導が十分に行われていなかった可能性がある。
患者数に対し看護師数は「医療法上足りている」とのことであるが、患者への虐待防止への配
慮が希薄でないかとの疑問を抱かせている。
慮が希薄でないかとの疑問を抱かせている。
細木院長はマニュアル不徹底に現状把握しきれず困惑していた。
４年前も暴力事件
同医療センターでは２０１１年にも暴力事件が発生している。加害者の男性看護師３人は、
男性患者に対し10ヶ所以上の骨折をあたえ、治療をせず放置していた。あまりにも長期間の
放置であったため、骨折箇所のいくつかは自然治癒していたほどである
男性患者に対し10ヶ所以上の骨折をあたえ、治療をせず放置していた。あまりにも長期間の
放置であったため、骨折箇所のいくつかは自然治癒していたほどである
このときは管理体制が問題視され、新潟県は第三者委員会を立ち上げ調査を進めた。その
結果、当時の院長（和知学氏）を戒告処分とし、虐待をしていた看護師数名も実名公開となっ
た。骨折事件後、監視カメラの増設や外部からのインストラクター導入で教育改善をはかった
が、うまくいかなかったようだ。
結果、当時の院長（和知学氏）を戒告処分とし、虐待をしていた看護師数名も実名公開となっ
た。骨折事件後、監視カメラの増設や外部からのインストラクター導入で教育改善をはかった
が、うまくいかなかったようだ。
当事者がそのまま同じ職場で働き続けた点が、人心一新をできないままにし、再発の温床に
なった可能性がある。
なった可能性がある。
細木院長は、「治療する現場であってはならないこと」と話す。再発防止のため「個人の考え
の改善・教育と職場全体の機能の見直しを検討・実施してきた」。それにもかかわらず、４年後
の事件発生に、「もっと皆で考えて改善していかなければならない」と話し、深く謝罪していた。
の改善・教育と職場全体の機能の見直しを検討・実施してきた」。それにもかかわらず、４年後
の事件発生に、「もっと皆で考えて改善していかなければならない」と話し、深く謝罪していた。
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③第三者委員会設置：県医療センター：２０１１．１２．２７掲載
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