購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
在宅のライターを募集しています(0258−32−1933:希望の方は星野へ)
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら
川柳、俳句、短歌に投稿しませんか:詳しくはこちら
悠久録(過去の悠久録はこちら)
(6月5日分)
五頭連山で親子が遭難した。ずっと昔、まだ若かった時代に登ったことがある。標高は1000
bに近いとはいえ、さほど難しい山との記憶はない。季節は安定している時期である。親子は 楽しい登山をするはずだったろう▼救助活動は難航したようだ。初夏の山は生い茂るのが早 い。またたく間に緑に覆われたようだ。ヘリコプターからは地表が見えなくなったという。雪渓は どんどん溶けていく。仮に雪渓があれば徒歩で行けたであろう場所も、むき出しの地表では難 しかったようだ▼何よりも位置の概略が分からなかった。山は広い。よくぞ発見したと言うべき かもしれない。伝えられるところでは、最後の手段としてヘリコプターがホバーリングをし、その 風圧で草木をなぎ倒した。そしてかろうじて発見できたという。山中でのホバーリングは危険な 飛行である。救助隊も覚悟しての捜索行動だった。それでも残された遺族の悲しみはいかば かりか▼作家司馬遼太郎は友人柳田国男の子息の死に当たって「われわれは馬齢でありま す。二十五歳は宝石であります。まことにまことに」と書き送って、若い死を悼んだという。今日 は尾形光琳(1658〜1716)の忌日である。琳派と称する日本画の一派を興し、『八橋蒔絵 螺鈿硯箱』『燕子花図』などの傑作を遺した。それらは国宝として今も衆目を集めているが、そ の画業の始まりは30歳半ばを過ぎてからという▼今回の遭難は37歳と6歳だった。そのような 将来の可能性もなくしてしまった。まことに惜しいニュースである。(とけいそう)
フリーのライターを募集しています(0258−32−1933:希望の方は星野へ) 。
今のお仕事の合間にできる仕事です。詳しくはココ
購読の申込みも同番号へ
|