長岡新聞悠久録Ｎｏ．１１２４：携帯電話の番号

長岡市内在住の某社社長Ａさんが八石山（柏崎市・５１８㍍）で道に迷い遭難した。登山道から
外れて自分の位置が分からなくなったらしい。Ａさんは、携帯電話を取り出し、自ら救助を要請
したという。あちこちに電波塔が林立しているおかげで、山中でも携帯電話が繋がる時代にな
った。登山家たちも持参して山に登る。これなら心配ない。ありがたい時代になった▼知人の
某氏は老母に徘徊の様子が出てきて心配している。まさか閉じ込めておくわけにもいかない。
さりとて四六時中注意を怠らないのも限界がある。そこで、携帯電話に位置情報をセットし、老
母にもたせたという。これなら万一の場合も、居場所はすぐに分かるだろう▼最近はスマ‐トフ
ォンが普及しており、パソコンと機能的には変わらなくなった。転居のたびにインターネットが使
えるかどうか、ネット環境を気にしていたものだが、今はその心配もない。家電製品にもスマホ
のアプリを使えば、ボタンひとつでスイッチが入ったり切れたりする。炊飯器もエアコンもさらに
は防犯カメラも、遠隔操作が可能に成る▼おかげで電話番号が不足しているという。０９０と０
８０で始まる11桁は既に満杯と聞いた。０７０も満杯に近い。そこで総務省は使っていない０３
０、０４０、０６０の内０６０を携帯電話用に解放する。これによっておよそ９０００万個の番号が
増加する。しばらくの間は番号に不足はないようだ▼ちなみに０１０は海外用。０２０はポケベ
ル。０５０はＩＰ電話用という。便利さは限りない。（とけいそう）