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長岡市長立候補予定者3氏が公開討論会
目指す市政を語る
市民との密接な関係づくりを

 市長辞職に伴う長岡市長選(16日投開票)の告示を9日にひかえ、立候補予定者3氏による
公開討論会(長岡青年会議所主催)が1日、ホテルニューオータニ長岡で行われた(主催=長
岡青年会議所)。元市議の藤井盛光氏(38)と小熊正志氏(66)、前副市長の磯田達伸氏(65)
の3氏が、市長選に向け長岡の未来像や政策などについて討論をした。

市民の声を受け討論会を企画

 長岡青年会議所は、国政選挙ごとに日本青年会議所と協力し、公開討論会を開いている。
各立候補者の政策の争点を明確にすることで、有権者の政治意識の高揚と選択の一助にし
たいとしている。これまでに長岡市長選では行っていなかったが、市民からの問い合わせがあ
ったことなどから企画した。
 市長選は、県知事選立候補のために森民夫前市長が辞職したことを受け実施される。藤井
氏、小熊氏、磯田氏が、それぞれ無所属での立候補を表明しており、激戦が予想されている。
だが、3氏とも森市政の継承や人口減少対策、合併地域の活性化などをうたっており、主張の
差が分かりにくいとの声が市民から少なくない。
 このため討論会では、市民の関心の高い問題などについて、事前に設定されたテーマに沿
って3氏がそれぞれ政策を発表した。約100人の市民が会場を訪れ、市長選を前に候補予定
者の討論に耳を傾けていた。
 主な討論内容は次の通り(掲載は発言順)。

長岡市の抱える問題点

○小熊氏
合併から10年が経ち、各地域の人口が減り続けている。物の豊かさはすごいが、心の豊かさ
が低いというのが、問題の元にあると思う。病気、貧困、無知から解放することで、心の不安が
なくなり、調和がとれるようになると考えている。
○藤井氏
派手さや目新しさはないが、ゴミ出しや除雪といった市政の身近な問題が多くある。それらを
解決することで、今より住みやすい長岡をつくる必要がある。安心、安全な生活を守るための
インフラ整備に関わる公共事業が必要。
○磯田氏
人口の問題をどうするのかというのが最大の問題。解決には若者を定着させる必要があり、
そのためには働く場所をつくらなければならない。これまでにもテクノポリス構想などを行ってき
たが、なかなかうまくいっておらず課題となっている。

子育て

○藤井氏
3人の子供を今、育てている身として、ハードは充実しているが、ソフト面ではまだと感じてい
る。経済的な支援が足りていないという声も聞いており、県内で一番低い子供医療費助成の引
き上げなどに取り組みたい。
○小熊氏
質の高い幼児教育の提供を考えており、その1つとして外遊びの場をつくりたい。外で遊ぶこと
で身体性や社会性といった色んなものを育んできたが、その場がなくなっていると感じている。
学校の森づくりなどを通して、子供たちが遊べる場をつくりたい。
○磯田氏
子育ての駅にたずさわってきた経験から、保護者たちの要望は多彩で、その声を聞きながら
でないと何もできないと確信している。抱えている問題は家庭ごとに異なっている。気軽に相談
できる場所をつくり、1人ひとりにあったきめ細かい対処ができる環境をつくりたい。

地域経済活性化

○小熊氏
人口が減少すれば労働力が減り、それを補うには生産性を上げる必要がある。市内の大学な
どと連携し、新しい価値を生み出したり、増加している退職者が活躍できる場をつくったりした
い。外国人旅行者も積極的に取り込んでいきたい。
○磯田氏
来年3月に開業する長岡北スマートインターチェンジ周辺に、30fあまりの産業団地を整備す
る。誘致企業として、多くの雇用を生み出す流通関係に積極的に働き掛けたい。農業も長岡に
とって大事な産業であり、米価についても訴えたい。
○藤井氏
新しいことをやろうとしている人を、どう応援していくのかが一番の課題。研究者としてやってき
た経験を生かし、市内の3大学1高専の技術力や科学力を活用する。長岡の産業界の底力を
発揮できるようにしたい。

東京電力柏崎刈羽原発の再稼働

○小熊氏
市民の命と財産を守るのが第一。市民の納得がなければ、再稼働にはノーと言わざるを得な
い。柏崎刈羽原発は、安全運転が保障できる域には達していない。代替エネルギーの実現に
も努力したい。
○磯田氏
豊かな自然環境があり、農業が基幹産業の1つとなっている長岡にとって、原発は足元にある
不安。市民の不安が解消されない限り再稼働はしない。原発の廃炉には100年単位の時間
がかかり、今後はそれも課題になると考えている。
○藤井氏
原発再稼働には反対。再稼働の議論ということになれば、その時は住民投票を実施したい。
長岡市内にある地域の基幹病院は原発の30`圏内にあるというのも、反対する理由の一つ。

長岡の未来像

○磯田氏
どういう街にしていきたいかは、市民の皆さんと一緒に話してつくっていきたい。将来像をリー
ダーが示すのではなく、市民の皆さんと議論しながら一緒に考えて行動したい。
○藤井氏
市のリーダーである市長は、こうしたいという方向性を示すもの。若者も家族もずっと住みたい
と思える長岡をつくっていきたい。
○小熊氏
繰り返しにもなるが、物の豊かさと心の豊かさが調和のとれた長岡にしたい。市民が幸せを実
感できる街としたい。





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