長岡新聞・悠久録No.1171:「出羽・上山藩の米百俵」

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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞・無くならない詐欺
特殊詐欺が繰り返され、いつまでも無くならない。長岡市在住のAさんは、有料サイトの利用代
金が未納と言われて2度も支払った。さらに裁判になると脅かされ、宅配便で現金を偽弁護士
に送った。1人暮らしで相談する相手がいなかったのだろうか▼テレビの「なんでも鑑定団」に
も偽物がたびたび登場する。昔、某所で大枚をはたいて購入したという自慢の書画も、偽物の
ことが少なく無い。掘り出し物のはずが一転大損である。依頼人の表情がアップになり、会場
にどよめきが広がる▼同番組は1994年からの長寿番組。先祖がお殿様から拝領した品や
昔、ン百万円で購入したという自慢の品なども登場して、時に高額な鑑定結果が出る。しかし、
偽物も多いようだ。会場のどよめきの中に、一喜一憂、人生の喜怒哀楽がみえる▼詐欺の歴
史は古い。「秦」王朝を打ち立てた「始皇帝」(紀元前259〜210)は英傑である。はじめて中
国全土を統一した皇帝として名を遺す。だが不老不死を渇望した。無理な願望に部下の徐福
がつけ込んだ。「神に会い、不老不死の妙薬をもらう」と言上して、「若い男女3000人、多数
の工人、五穀の種子、さらに多額の資金」を手に入れた。そして華麗な行列を整え、意気揚々
と出発。2度と戻ることはなかった▼皇帝ですら騙された。詐欺師の言葉はよほど巧みのよう
だ。(とけいそう)

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