長岡新聞・悠久録No.1171:「出羽・上山藩の米百俵」

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長岡新聞・二宮金次郎
実りのシーズンになった。稲穂が黄金色に輝いてきた。猛暑が去って、少しは過ごしやすい日
が続く。芸術やスポーツ、勉学の季節がやってきた▼過日、勉学の季節にふさわしいとの、情
報が入った。田んぼの真ん中に、二宮金次郎(1787〜1856)の幼少時代の像が立っている
という。金次郎は長じて尊徳と称した。農政家で農民思想家。農業政策に精通し、飢饉対策な
どに功労があったという▼何よりも幼少期の逸話が著名である。早くに両親を失い叔父に育て
られるが、勤倹を心がける。山から薪を採ってきてこの売却代金を蓄え、ついには4町歩もの
地主になった。さらに薪を運ぶ途中も勉学を忘れず、歩きながら書を読んで研鑽。学問でも一
家を成した。その像が立っているという▼場所は与板から寺泊に向かう途中の田んぼの真ん
中。立派な台座の上に立ち、実りで頭を垂れた稲穂の中にぬきんでて目立つ。薪を背負い書
を読みながら歩く姿は、勉学の象徴としてもてはやされ、全国の小学校などに普及した。金次
郎のような大人になれと、学校では教えたものだ▼だが、最近は異なるようだ。この像は忍従
と服従、児童虐待を示すとの声が出てきた。艱難に耐え、粒粒辛苦し、努力を重ねる姿を受け
入れない。蛍の光や雪明かりで学ぶ心は消えたようだ。おかげで、学校現場から撤去がすす
んでいるとも聞いた▼稲穂の真ん中にたつ金次郎は、どこの学校から引っ越してきたのだろう
か。時代の変化を示すようであり、過ぎし日の努力を懐かしむ古老の思いのようでもある。(と
けいそう)

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