市内６地域でお盆の成人式

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　お盆の連休に合わせ中之島、三島、和島、与板、寺泊、山古志の６地域で成人式が行われ
た。新型コロナウイルスの感染拡大地域などからの来場は制限されたが、市内在住者を中心
とした参加者たちは、社会人となったことへの思いを新たにしていた。

弊紙では山古志、和島のほか、各支局長（中之島、与板、寺泊）が地域の式の様子を取材。
新成人の喜びの声を伝える。

　市内の成人式は例年降雪シーズンを避け、進学や就職などで故郷を離れた成人が参加しや
すいようにゴールデンウィークとお盆に合わせて開いている。

長岡市では地域の伝統を大切にしていこうと、旧市町村単位で成人式を行っており、中学時代
の同級生が中心となって企画、運営する特色ある式となっている。和気藹藹と集う成人式の雰
囲気は、市内全地域の成人が参加できる長岡地域とは、少々趣が異なる。

　だが昨年の成人式はコロナ禍により、少人数の山古志地域を除き延期となった。２年振りと
なる今年の成人式は、ゴールデンウィークに長岡、栃尾、越路、小国、川口の５地域で予定通
りに開かれた。ただ長岡は１年遅れで、栃尾地域は２日間で、２年分を行った。

　お盆時期の成人式は当初、山古志以外の５地域では昨年分も合わせて２日続けて行う予定
だった。しかし、コロナ禍の全国的な拡大のため、中之島では昨年分（平成11年４月２日～平
成12年４月１日生まれ）を令和３年11月21日に延期。長岡は今年分（平成12年４月２日～平成
13年４月１日生まれ）を当初９月19日に予定していたが来年３月20日に、和島と与板は今年分
を来年８月14日に延期した。

　対象は市内に住民登録がある人。ただし、中学校時代の名簿などを参考に市外などの転居
者を会場ごとに追加している。

　市内最小規模の山古志地域成人式は14日、やまこし復興交流館「おらたる」（山古志竹沢）
で開かれた。成人式の対象者は４人で、このうち山古志に在住する３人が出席し、地域の発展
への思いを強めていた。

　新成人は中越地震の時は４歳だったため、地震の記憶はほとんどないが、多くの支援を受
けて復興する山古志とともに成長してきた。支援への感謝の気持ちを込めて、現在も地域の
祭りや行事などに積極的に参加している。

新成人の１人である南川天翔さんは、地域おこし協力隊の隊員で４月から活動している。対象
年齢のため式に参加することにしたと笑みを浮かべた。

　山古志地域の成人式には例年、次代を担う若者を地域全体で祝福しようと地区の代表らが
参加している。コロナ禍のため昨年に引き続き出席者は限定されたが、地域出身の市議らが
新成人を激励した。

　渡邉則道地域政策監は「新型コロナで生活が一変し、皆さんも大変な苦労をしていると思う。
縦から横のつながりに社会も変化しようとしている。その中で皆さんには、さまざまな経験を通
し、夢ややりたいことに失敗を恐れずに挑戦してほしい。故郷のきずなを大切に、長岡を舞台
に夢を追い求めてほしい」と、磯田達伸市長のあいさつを代読した。

　新成人を代表して、長岡大学に通う石原拓朗さんは「成人式を迎えられたのは自分だけの
力ではなく、恩師や家族、仲間たちのおかげ。中越地震からの復興の過程で助け合いの大切
さを学ぶことができた。山古志で育ったことを誇りに思い、一人前の大人として成長し、今後の
社会を担っていくことを誓う」と、誓いの言葉を述べた。

　また、魚沼市で働く坂牧元紀さんは「新型コロナの感染が拡大する中で、成人式ができてう
れしい。久しぶりに恩師と会い懐かしく感じ、成人したんだなと実感している」と、兵庫県丹波篠
山市出身で地元の成人式が延期になった南川さんは「地元の人たちと一緒に成人式に参加さ
せてもらえうれしい。夏の成人式は知らなくて驚きました。地域の人たちに居てくれて良かった
と言われるような人間になりたい」と、それぞれ話していた。

　式典の後、小学校時代の庭野厚志教諭と中学校時代の川上綾子さん２人の恩師と、新成人
は再会を喜びながら近況を報告しあっていた。

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