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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.990:介護ロボットの導入

(11月3日分)

今日は「文化の日」である。以前は「明治節」あるいは「天長節」として、明治天皇の誕生日を
祝う日だった。今ではずいぶん変わった▼七五三のお祝いもこの日が多い。本来は11月15日
であるが、最近はあまりこだわらない。必ず休日になる今日が多くなった。市内の神社でも例
年晴れ姿が目立っている▼弥彦神社では菊まつりが人気である(24日まで)。丹精込めた菊が
咲き誇っている。菊を愛で不老長寿や繁栄を願うとする「重陽の節句」は9月9日であるが、新
潟県では今の時期が菊の盛りである▼菊の開花は日照時間の影響を受ける。菊作りは11月
のこの時期に見ごろを迎えるように、年間を通じて心を込めて丹精する。幼子を手塩にかけて
一人前に育てるのに似ている。そのために菊作りは人づくりでもあるという▼「菊作り菊見る時
は蔭の人」(吉川英治)という。見事に開花した菊の花は多くの賞賛を浴びる。菊は主役であ
る。だがそれを育てた人は陰に隠れてしまう。菊の華やかさの陰で、世代交代のドラマを暗示
する▼一方、14歳までの人口は、65歳以上を大きく下回る(総務省)。このままいけばどうなる
のだろう。新潟県は介護ロボットの導入を進めるという。補助金制度がスタートした。移乗、移
動、排泄、見守り、入浴などをロボットに依存し、介護者の負担を軽減する▼少子化の中で、
何かが変わってきた。子供が少なくなれば七五三のお祝いも珍しくなる。「菊作りは人づくり」と
達観するのも間に合わない▼優雅な時代の陰で、何かが進んでいる。(とけいそう)





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