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No.984:田中長嶺のシイタケ
(10月18日分)


秋が旬である。秋の味覚はナシ、リンゴ、ブドウ、イチジク、カキと、枚挙に限りない▼なかでも
キノコは様々な種類がお目見えする。植物の仲間のようであるが、植物ではない。光によって
水を分解して酸素を発生する働き(いわゆる「光合成」)は植物特有の働きであるが、これをし
ない。今ではキノコは「菌類」として別扱いである▼日本には約1万種存在し、名前がついてい
るものだけでも3000種類ほどという。低カロリーで栄養素も豊富。マツタケなどは秋の味覚の
王様である。だが毒キノコが圧倒的に多いのであって、食用は100種類ほどにすぎない▼本
日の本紙には、1株約3`cの天然マイタケを採ったことが載っている。マイタケは栽培方法
が確立していなかった時代には「幻のキノコ」と言われた。貴重品だった。だから見つければ喜
びのあまり舞い踊ってしまったという。漢字表記の「舞茸」は、このようなことから生まれた名前
である。栽培法が普及して、貴重品も身近なキノコになった▼一般的に普及しているのはシイ
タケであろうか。ミネラルや植物繊維が豊富と聞く。干すと栄養価が増すという。三島郡富岡村
(現・長岡市上富岡)出身の田中長嶺(ながね・1848―1922)が日本で初めて「シイタケの原
木栽培法」を確立した▼世界一はマッシュルームでアメリカが最大の産出国である。日本では
エノキタケ、ブナシメジ、シイタケと続く。キノコは美味しいが、見た目が美しいのは毒であること
が多い。悔いを残さないように注意が肝心である。(とけいそう)

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