長岡新聞:トップ
社主のプロフイール 
購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら


悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.797:家が余り出している

(9月9日分)
全国知事会(会長=山田啓二京都府知事)が「少子化非常事態宣言」を発した。少子化は地
域の生活基盤を崩しつつあるとして、就労や結婚への支援、高齢者から若年世代への資産移
転を促す税財政措置などを提言した。少子化への危機感がうかがえる▼目に見える影響は家
屋である。空家が増加している。一人っ子同士が結婚すれば、生まれた子は自動的に家を3
軒持つから2軒は余ってしまう(両親の家と母方と父方の祖父母の家)。自分で新たに作れば
余剰は3軒にもなる。住宅がこぞって空家になれば、地域社会の維持は難しい▼空家の増加
は治安上からも、町の活性化からも、避けたい。だが使い道が無くなった住宅の処理に困惑し
ている人は多い。相続する人も無く、仮にいても老親の家に住まないケースもある。子や孫が
遠隔地で生計を立てておればなお一層、空家になっていく▼大手予備校の代々木ゼミナール
が約7割の20校を閉鎖する。同校は3大予備校のひとつ。だが少子化が進んだ結果、生徒の
募集が思うに任せなくなった。数百人規模の教室は使うことが無いという。今後は県庁所在地
の一等地という地の利を活かして、商業ビル等不動産業へ転身する。すでに引き合いが殺到
し、ホテルに転換したケースも出てきた。経営上難しいとされる業種転換に成功しそうである。
ただただラッキーの一語である。マンションやアパートを老後設計のために建設するケースも
多いのであるが、立地環境を誤ればリスクも生じる▼少子化は日本社会を根幹から揺るがし
そうである(とけいそう)

記者を募集しています(0258−32−1933:星野へ) 
購読の申込みも同番号へ
トップへ
戻る