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地域の話題
衆議院5区:泉田氏と大平氏を軸に展開

 衆議院解散に伴う第48回衆院選の投開票が22日となり、新潟5区から前知事で新人の泉田
裕彦氏(55)が自民党公認で出馬することになった。泉田氏は9月29日、長岡グランドホテルで
出馬会見を行い、出馬理由として「亡くなられた長島忠美衆院議員の遺志を引き継ぎたい」と
し、争点の1つされる東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題に対しては「(知事や野党の)外野
から言っても始まらない。政権与党の中から働き掛けたい」と述べた。

泉田氏:衆院選
5区に泉田氏が自民党から出馬
長島議員の遺志を引き継ぐ

 泉田氏は昨年10月まで、県知事を3期12年にわたり務めた。就任前日に発生した中越地震
を始め、中越沖地震、豪雨、大雪など、就任中のさまざまな災害からの復旧復興の対応での
評価は高い。同時に、北陸新幹線の負担金や日本海横断航路の船舶購入などへの対応を問
題視する声も強くあった。

混迷した泉田氏の自民党公認

 元々、長岡市の長岡、川口、山古志の3地域と小千谷、魚沼、南魚沼の3市、湯沢町からな
る新潟5区では、8月18日に長島議員が急逝したことを受けて補選が行われることになってい
た。自民党の5区支部が候補を検討する中で、知名度の高さや中越地震からの復旧復興で被
災地との関わりが強かったことなどから、泉田氏の名前が浮かんできた。
 泉田氏は、自民党からの出馬要請を受け入れる考えを9月8日に表明した。だが、昨年の県
知事選で自民党が推薦を見送るなどしたことに加え、泉田氏が4区である加茂市の出身であ
ることから、魚沼エリアの県議を中心に推薦に反発する声が多く出た。このためもあって結論
はなかなかでなかった。
 その中で、補選が解散総選挙になるなど事態が大きく動いていった。5区支部は反発を押し
切る形で推薦を決めたが、党県連は異論が根強いと公認申請を見送り、党本部に判断を委
ねる異例の事態となった。最終的に党本部は、衆院が解散された28日に泉田氏の公認を決
定した。

原発再稼働に対して変節の声を否定

 会見では、地元ではなく5区から出馬することに対して、中越地震で当時の山古志村長だっ
た長島氏と被災直後から復旧復興に共に取り組んだとし、「中越地震の対応だけでなく、観光
や農林水産業の関係でも多く訪れた地域でもある。中山間地の声を代弁していく」と語った。
 知事時代、柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な姿勢を示していたが、原発再稼働を目指す自
民党からの出馬に反原発運動の市民団体などから「変節」と指摘する声もある。これに対して
泉田氏は「再稼働の議論よりも、(福島第1原発事故の)検証と総括が先という知事時代から
の考えは変わっていない」と、変節を否定した。
 原発の再稼働のための原子力規制委員会の新規制基準には「欠陥がある」と批判し、柏崎
刈羽原発の適合性に合格を近く示すとみられる審査にも「疑問を感じる」とした。ただ、原発の
再稼働に関しては「与党内から原発政策の欠陥の是正を働き掛けたい。議論する場や情報の
提供がまず必要。私がここで決める話ではない」と述べるにとどめた。
 中越沖地震では同原発が被災し、県庁との連絡ができなくなり、東電本店を経由してのやり
取りになったことに言及し、「その時に妥協せずに交渉したことで、重要免震棟が福島原発に
も作られ、東日本大震災での事故でも役に立った」と、成果を強調した。

泉田氏
「ふるさとを元気にしたい」

 5区支部での選考の混迷と、党県連が公認の結論が出せない状態になったことについては、
「選考過程に対してコメントはない。要請を受けてがんばりますと答え、5区から出馬することに
なった以上は、地域そして国のために全力をつくすだけ」とした。
 最後に「官僚、知事としての経験から中央集権が強いと感じている。地方が元気を出すため
には、自己決定力を高めていく必要がある。地域の活性化には観光、農林水産業に、どう取り
組むのかが重要になる。多くの人が誇りを持って生活づくりのために、地域の声をしっかりと届
けて、ふるさとを元気にしたい」と、選挙への意気込みを語った。


泉田知事経歴

 加茂市出身で、三条高校、京都大学法学部卒業後、1987年に通商産業省(現・経済産業
省)へ入省。2004年10月の知事選で、自民・公明両党の推薦を受け出馬し、当時全国最年
少の42歳で当選を果たした。その後、3期12年を務め、昨年10月の知事選に出馬表明をして
いたが最終的に撤退した。辞職後は、泉田裕彦政治経済研究会を立ち上げるなどし、今後の
活動を模索していた。

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衆議院議員長島忠美衆院議員が死去
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