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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.933:母の日

アメリカでの話。毎日ピザを7年間、欠かさずに注文していた男性(48)がいた。ある日注文が
途絶え11日間続く。ピザ店の店員がいつもの注文が無いことに気付く▼何かが起きているに
違いないと、自宅を訪問した。テレビは付いているが、ノックしても反応が無い。家の中で異変
が起きていると判断。110番急報したという▼そして駆けつけた警官が、倒れて動けなくなった
男性を発見した。毎日ピザを注文するという日常が変わったことに、店員が気付かなければ、
どうなったことだろう。隣人に気配りする心が一つの命を救った▼長岡でも同じようなことがあ
る。宅配クックワンツゥスリー(西蔵王2)は老人食専門である。オーナーの平澤さんは、毎日
弁当を届けている。おかげで高齢者の生活パターンが分かってくるという。Aさんは日曜日以
外、寂しそうである。Bさんは歌を聞かせて欲しいという。Cさんは自分の話しを聞いてほしい
と、毎日同じことを話す。平澤さんは弁当を届けると同時に、そのような高齢者の日常にお付
き合いしている▼だから、日々の習慣が変わるときは、何かが起きていると、注意深く観察す
るのだという。普段と微妙に違う姿や仕草、言葉遣いに、異変が潜んでいる。救急車を呼ぶこ
とで、人命救助になったこともあるという▼「努力する心や、愛情の意味、そして感謝する心、
みんなみんな母さんからもらった大切なもの」と語る人がいる(『今は亡きあの人へ伝えたい言
葉』第5巻)。5月8日は母の日だった。気付いたら過ぎていた。(とけいそう)
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