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No.928:サランラップの使い道

九州の地震はなかなか鎮まらない。2回目の揺れが本震とされる地震は、珍しいのだろう。そ
うしたなか支援活動も活発化してきた▼サランラップを製造する旭化成鰍ェ10万本を被災地
に寄付する。食品用のサランラップでも「止血に使える」という。お皿に被せればラップを取り換
えるだけで済むから「皿を汚さないで済む」という。断水時には抜群の威力を発揮する。同社は
東日本大震災時に寄付したところ、様々な使われ方で役だった。その教訓を活かそうとしてい
る▼現在のサランラップは、食品を包む用途で大量に消費されている。だが本来は軍事用に
米国で発明された。太平洋戦争では蚊帳になり蚊から兵士の身を守った。熱帯地方特有のマ
ラリアを防いだのである。さらに靴の中敷きに使って兵士を水虫から守った。銃や弾丸を湿気
から守る包装フィルムとしても使った▼そのうえ身体に巻けば防寒対策になった。美容パック、
ヘアパックにも使う。密着させれば上から文字を書くこともできる。創意工夫で身近な日用品も
意外な活躍をした。そうした教訓を活かしての寄付である▼それにしても昔から、「地震雷火事
親父」(じしんかみなりかじおやじ)という。怖いものの筆頭は地震であって、その対策に有効な
手立てはなかった。しかも過去の教訓はなかなか活かし切れなかった。地震は昔も今も、怖い
ものの筆頭である▼だが幾度かの経験を積んできた私たちである。教訓や工夫の重要さを学
んできた。身近なサランラップの寄付は、そのことの価値を教えてく

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