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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.923:女子中学生の誘拐


埼玉県の女子中学生(事件当時1年生)が2年ぶりに保護された。犯人(23・男)のスキを見て
逃げ出し、駅の公衆電話から母親へ連絡。駆け付けた警察官に保護されたという。本人も両
親もつらい2年間だった▼類似の事件が多いなか、無事に帰ってきたことは喜ばしい。だが大
きな声を出して助けを呼ぶことができなかったのか、との指摘は気がかりである。それができ
ないから時間がかかったことを思うべきだろう。三条市で誘拐された当時9歳の少女は、救出
までに9年かかっている▼犯罪心理学ではこのような場合の被害者(今回は女子中学生)は、
通常声を上げることはできないという。逃げ出そうとして失敗すれば、犯人は何をするか、まっ
たく分からない。殺害される危険性すらある。だから、逃げ出したことを褒めるべきであって、
被害者になぜ?と問うのは残酷なことである▼一方、ケータイの普及で姿を消しつつある公衆
電話を見直すのも大切でないか。今では見たこともない子どもが増えている。操作方法も分か
らない。だがケータイを犯人に取り上げられても公衆電話があれば連絡手段はのこる。しかも
110番は無料である。電源は電話回線で補充するから、バッテリー切れの心配もない。地震
などの災害でも機能することはすでに実証済みである。子ども達にその使い方を教えておくの
はどうか。安心安全のためには、連絡手段は多いのが良い▼ともかく少女は無事に戻ってき
た。本人はもちろん、ご両親の安堵はいかばかりか。それを言祝ぎたいものである。(とけいそ
う)



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