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言葉の真意を知るのは意外に難しい。いろいろな解釈が可能であり、さらには前後の文脈か
ら違う意味にもなる。正確な意味を知らないまま口にすれば、失言で済まないこともある▼「お かわりはいかがですか」が、「もう十分でしょう」のこともある。ノーがイエスだったりもする。親し い人同士でも、本心はどうなのか、戸惑うことも少なくない。恋人、親子、上司と部下、等々。異 性間になればさらに分かりにくい▼アメリカの作家ジョン・グレイの『Men Are from Mars・ Women Are from Venus』はその辺りを巧みに表現、世の迷える庶民に救いの言葉を投げか けている。同著の邦訳は、『男は火星から、女は金星からやってきた』。いろいろの方が翻訳 し、一時期ベストセラーになった▼ここから「女は金星人」が独り歩きし、今も流布している。 「金星人であれば、女はエイリアンである。それ故その正体は複雑怪奇。われら(男)にはわか らない」とのフレーズにつながる▼言葉としては面白いが私たちは、金星人でも火星人でもな い。もちろん女はエイリアンではない。作家はわかりやすい表現で、お互いの理解をすすめた のである。だから、意思疎通に苦労しても決めつけてはならない▼某参議院議員が「アメリカ は黒人が大統領。奴隷ですよ」と発言した。だがオバマ大統領は黒人であるが、その両親はケ ニアの有力者である。大昔に拉致された黒人の子孫ではない。政府は陳謝に躍起だった。黒 人イコール奴隷とする浅薄さでは、「男は火星人」になる。(とけいそう)
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