長岡新聞:トップ
社主のプロフイール 
購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら
川柳、俳句、短歌に投稿しませんか:詳しくはこちら

悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.914:「最後の宿題・重力波の存在」


アルベルト・アインシュタイン(1879〜1955年)の「最後の宿題・重力波の存在」を米大のチ
ームが実証した。実証まで100年かかった▼アインシュタインは、空間は重力でゆがみ、その
ゆがみ(重力波)は光速で伝播するとした。光速とは光の速さである。だから重力波は1秒で地
球を7回半回る速度で伝播する。「時空のさざ波」とされた重力波は、実は突風のように速く観
測は難航していた▼アインシュタイン以前の物理学は、加速も重力もない世界を前提にしてい
た(特殊相対性理論)。だが宇宙規模では加速も重力も作用する。当然、微妙な誤差が生じる
▼アインシュタインは、宇宙は高速で移動し加速しているとして、統一的な理論を展開。この誤
差を説明した(一般相対性理論)。理論の延長線上には重力波の存在があり、宇宙は膨張を
つづけ、ブラックホールも存在するとした▼たとえば光は直進するが、重力によって宇宙規模
では微妙に曲がることも説明。重力の差で時間の流れも変わるとした。地球の重力から大きく
離れた宇宙のかなたでは、地球時間1年が100年だったりする▼こうした予測は実際の観測
で一つひとつ実証されてきた。最後に残った予測が重力波だった。だが100年かかってその
予測が実証された。アインシュタインはやはり天才である▼3月4日、長岡技大の高橋弘毅准
教授が、まちなかキャンパス長岡で説明する(テーマ=「宇宙の不思議―宇宙物理学の最前
線―」)。難解な話も居ながらにして聴ける。大学がある町はありがたい。(とけいそう)

 記者を募集しています(0258−32−1933:星野へ) 
購読の申込みも同番号へ
トップへ
戻る