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No.912:長岡の「雪しかまつり」

「雪しか祭り」が近い(20日〜21日)。今年は旧長岡・栃尾・越路・川口・小国・山古志の6地域
からも冬の行事が登場する▼「雪しか」とは雪を販売していた業者の屋号と聞く。あるいは夏ま
で雪を保存する仕掛けともいう。冬の間に雪を貯蔵する。そして夏に切り出して販売するので
ある。冷蔵庫が無い時代は、貴重な冷房手段だった▼深い穴などに雪を詰める。藁で覆えば
多少溶けるとしても、夏までは十分保存できる。雪をクリーンでコストゼロの自然エネルギーと
して利用してきた。私たちの先祖はまことに知恵深かった▼冷蔵庫の普及で、「雪しか」は無く
なったが、最近の県内では雪の冷気を活用する「利雪」が盛んである。雪冷房で日本酒を冷蔵
する、コシヒカリを冷蔵し2年経過しても味を落とさない、小中学校の冷房に雪冷気を使うな
ど、様々な場面で自然エネルギーである雪を活用している▼雪への対応は、雪を耐え偲ぶも
のとする「耐雪」から、雪を克服する「克雪」へ、さらにその利用を図る「利雪」へと変化してき
た。今では、雪の恵みを楽しもうとの動きも盛んである▼それにしても先月は往生した。長岡
周辺では交通が渋滞。国道8号線や17号線など幹線道路が全く動かなかった。救急車や消防
車、パトカーも走れなかった。関係機関の連携の重要さが見直されて2月8日、県は市町村ほ
かを集め、初めての連絡会議をもった。国土交通省北陸地方整備局、東日本高速道路新潟
支社、県内市町村が「克雪」を改めて検討した▼雪対策は終わることが無い。(とけいそう)

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