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No.894:学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい
(12月1日分)

 「学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」と、鎌倉市立図書館(神奈川県)が公式
ツイッターで呼びかけている。この文言は米国の図書館に貼られているポスターにあるという
▼同ツイッターは、「死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライト
ノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと
思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね」と書き添えている▼利用者の秘密を守るのも図
書館の大事な原則であるとの立場から、細やかな配慮をする。この呼びかけは、「子どもは学
校に通うもの」とする前提にそぐわない。だが現実なのだろう。反響がすごい。10時間余りの間
に4万件ものアクセスがあったという。図書館自体が驚いている▼劇作家の鴻上尚史さん(57・
こうかみしょうじ)は、10年位前から「逃げろ」と勧めている。「(学校から)逃げて、逃げて、とこ
とん逃げ続けることです。学校に行かない自分をせめる必要はありません。大人だって、会社
がいやになったら、会社から逃げているのです」という。「死んでも、いじめたやつらは、絶対に
反省しません」とも言う▼いじめられた経験がある大人は、自分が耐え抜いた経験や乗り越え
てきた経験から、子ども達も耐えると思ってしまうのかもしれない。乗り越えて欲しいと期待する
のかもしれない。そのことが「逃げる」場所を無くしているとすれば、切ない話である▼鎌倉市
立図書館の試みは、有意義な試みになるだろう。(とけいそう)
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