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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.864:いかにも巨額な2520億円、国民は冷や水をなめ
るのか

(7月14日分)

驚きのビッグニュースを聞いた。新国立競技場に2520億円を使うという(日本スポーツ振興
センター・JSCの公表)。長岡市の年間予算が1500億円余りであるから、新国立競技場は約
2年分を費やす▼日本は財政改革を唱え、消費税を引き上げた。社会保障も削減する。国民
負担が多くなっているなか、もう少し安くできないのかと反対の声が上がった。某調査では95%
が反対だった。その一方で新税を創設して、建設費に回せとの声も出ている(石原慎太郎元
東京都知事)▼同計画は田中真紀子氏が文部科学大臣の時に具体化した。この時の試算は
1300億円であった。その後政権が交代し、自民党の下村博文氏が大臣に就任すると、金額
も逐次増額した。ついに冒頭の巨額になってしまった▼諸外国におけるメインスタジアムの費
用は北京(2008年)が約500億円、ロンドン(12年)で約800億円、リオデジャネィロ(16年)
が約550億円である。GDPの差があるので単純な比較はできないが、どこか解せない▼ギリ
シャの財政危機で円建てサムライ債は弁済できないとして大騒ぎだった。その金額は116億
円。国際通貨基金(IMF)からの借入金も返済できないというが、金額は約620億円である。
新国立競技場の2520億円はいかにも巨額である▼童謡『黄金虫』(コガネムシ)を思い出
す。「黄金虫は金持ちだ/金蔵建てた蔵建てた/子供に水飴なめさせた」(野口雨情作詞、中
山晋平作曲)。国民は水飴どころか冷や水をなめるのだろうか。(とけいそう)

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