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No.861:「沖縄の新聞社2紙はつぶすべし」の暴論

(7月4日分)
「出たい人より、出したい人を」は、選挙の標語である。今でもときおり耳にする。選挙では、代
議士になりたい一心の人よりも、自分たちへの目線を忘れない人を選んだ方が良い。そのよう
な思いがこもる標語で、分かりやすく共感できる▼初出は1928(昭和3)年。同年2月20日に
行われた日本最初の普通選挙(男性)の標語だった。この時から特定の国民に限られていた
参政権が、25歳以上の男性に解放された。その記念すべき選挙での標語は、清新なイメージ
を全国に示したことだろう。ちなみに女性の参政権は敗戦翌年、1946(昭和21)年である。こ
の時39人の女性議員が誕生した▼日本での普通選挙の歴史は浅く、100年の歴史を持って
いない。そのせいであろうか、それとも先の標語通りの選挙結果が実現していないためであろ
うか。過日は「沖縄の新聞社2紙はつぶすべし」、との暴言を聞いた。そのためには「広告収入
をなくせばいい」という▼民主主義の根幹をわきまえない暴言である。民主主義を支える言論
の自由は、それを手にするに長い苦難があった。選挙権も同様である。沖縄で2紙が存続しつ
づけている背景には、読者の支持があるからだろう▼社会一般への公正で公平な報道、読者
が欲している事実の報道、それらへの支持が2紙を存続させている。民間企業を排除しような
ど傲慢と独善に見える。くだんの自民党議員はこのことが分からなかったようである▼代議士
になりたかった一心で公平で公正な視野を忘れることがないようにしてほしい。(社主)


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