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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.831:初午

(2月10日分)
明日2月11日は初午(はつうま)である。五穀豊穣や商売繁盛などで篤い信仰を集める稲荷神
社では、2月最初の午(うま)の日に「初午祭」を行う。もともとは田の神様に対し、春の耕作に
先駆けて豊年を祈る祭りであるが、江戸時代には、この日に子どもが寺子屋へ入門したとも聞
く▼長岡周辺では、昔から子ども名義の旗を奉納する。緑、赤、黄、紫、白の5色のカラフルな
旗に「正一位稲荷大明神」と書いた後、子どもの名を書く。子どもが多かった時代はたくさんの
旗が奉納され賑やかだったことだろう。最近は少子化のせいか、旗の数が少ないような気がす
る。今年はどうだろうか▼市内中島の下中島稲荷神社(中島4)では、金峯神社(西蔵王)の宮
司が祝詞をあげ、参列者が玉串を捧げる。同神社は1747年、古志郡石内村の赤川久七が
奉建したという。赤川は伏見稲荷の御分霊を勧請し石祠を建て氏神とした。建立以来、地域住
民の篤い信仰を集め、300年近い歴史を刻む▼呉服町の?座(ろうざ)稲荷神社では平潟神
社宮司が神事を執り行う。長岡藩中興の英主とされる三代牧野忠辰公が安産防火商売繁盛
の守護神として1736年、招請した。こちらも300年に近い歴史があり、地域の崇敬は今も連
綿と続いている▼日本人の心のふるさとともいえる初午の祭事は、地域住民の力が結集して
維持、発展してきたといえよう。おかげで今も地域社会に深く根付いている。明日もたくさんの
5色の旗が建つように、雪が少ないように、五穀豊穣、商売繁盛を祈りたい。(とけいそう)
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