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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.817:師走選挙の盲点

(12月6日分)

選挙運動がたけなわである。新潟5区では3人が駆け回っている。1票の差が当落を決めるの
が選挙である。だから、どこの陣営も真剣である。政策を訴え、弱者救済を訴える▼今回の選
挙はアベノミクスの是非を問う選挙であるという。安倍内閣が標榜する経済政策は、インフレと
円安である。このため日銀が「異次元」といわれる極端な金融緩和を実施する▼民間が持つ
日本国債をドンドン買い入れるという政策である。このままでいくと遠からず、日本国債は全部
日銀の保有になりそうである。代金は市中に払うのだから世の中は金余りである▼一方で消
費税などの増税政策がある。金余りを増税で解消しようとの政策にも見える。その是非を問う
という。だが政府は閣議で憲法解釈を変更した。選挙後の国会では関係する法律の制定改廃
が始まる。その行方は今回の選挙結果にかかっているはずだが、なぜかどの候補者も触れて
いない▼1582年(天正10年)、明智光秀は本能寺に滞在する織田信長を急襲、自害させた。
光秀は信長から豊臣秀吉救援の命をうけ、居城を出たばかりだった。その途上での出来事で
ある。胸中の思いを腹心の斎藤利三にもぎりぎりまで打ち明けなかった。そして秀吉救援に向
かう進軍と見せかけながら、途中で進路を変更。思いを遂げる。光秀はこのとき「敵は本能寺
にあり」と叫んだという。なかなかの軍略家である▼アベノミクスの是非を問うことで、何かを見
落としてはならない。「本能寺」は、別にあるのではないか。冷静な目が必要である。(とけいそ
う)



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