長岡新聞:トップ
社主のプロフイール 
購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら


悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.808:松島大臣のうちわと小渕大臣の歌舞伎

(10月28日分)

空が澄み渡り、爽やかな空気が広がる季節になった。秋晴れといい、秋日和ともいう。菊の季
節であることから菊日和との言葉もある。秋の爽やかさは様々な言葉を生んでいる▼それらを
まとめて秋色というべきであろうか。色に例えれば白をさすのか。だが白秋といえば寒さを感じ
てしまう。晩秋の気配は白がふさわしいとしても、秋の盛りはやはり青か。それとも錦か。紅や
黄の絢爛たる煌めきはこのうえない美しさである▼秋の美しさは次なる季節の前章である。澄
みきったスカイブルーの青空もいつの間にか淡いブルー(水浅葱・みずあさぎ)に変わってい
く。だが明るい色合いも、善人にはこの色は相応しくない。江戸時代には囚人服の色であった
という。「おやぶんは水浅葱まで着た男」となれば、かなりのワルである▼秋晴れにもかかわら
ず政界は姦(かしま)しい。女性の社会進出を唱え、女性大臣を目玉にした安倍内閣で、はや
2人が辞任した。1人はうちわが問題になった。大量生産では貴重品とは言えないかもしれな
いが、法律を遵守できなければ、法務大臣はまずかろう。観劇会も同様である。ネコババを指
摘する向きもあるが、何故か肌寒い。さらに後任の大臣もひどい。「ならぬものはならぬ」ので
あって、SMクラブではあまりにもいかがわしい。スカイブルーの青空も一気に落魄に転じ、す
でに白秋の気配である。すぐに冬空では早過ぎるではないか▼政権が代わってもやっているこ
とは大差ないでは困る。水浅葱にならないように、願うばかりとは情けない。(とけいそう)


記者を募集しています(0258−32−1933:星野へ) 
購読の申込みも同番号へ
トップへ
戻る