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悠久録(過去の悠久録はこちら)
長岡新聞悠久録No.1111:スティーブン・ホーキング博士が
死去した
(3月20日分)

スティーブン・ホーキング博士が死去した。76歳だった。博士にはケンブリッジ大大学院生時代
から筋肉が衰える筋萎縮性側索硬化症(ALS)という持病があった。難病中の難病である。そ
れでも学究生活を続け1974年、最年少(32歳)で英国学士院会員に選ばれた。優れた頭脳
の持ち主だった▼博士は数々の業績を上げ、「車いすの天才宇宙物理学者」と評されるまで
になる。周囲の助けが大きかったであろうが、自身の奮起も大きかった。車椅子を欠かせない
状態で、しかも言葉を失いながらも、現代宇宙論の進展に大きく貢献した。日本を含む世界中
で講演し、難病に苦しむ人々に希望を与えてきた▼素晴らしい業績を遺した博士であるが、か
って肺炎を患い安楽死の是非に直面したことがある。この時は当時の妻が反対。博士自身も
死ぬことを求めず生きることに賭けた。後年「末期の疾患で大きな苦痛を持つ人は、死を選べ
る権利が与えられるべきだ」と述べながらも、「多くの人々の助けに感謝。病気は仕事上の成
功の妨げにはならなかったし、誰でも望みを失う必要はない」と、生きることを賛歌した▼「リビ
ングウィル(患者意思)の尊重」という概念がある。「延命治療を拒否するとの意思を生前に書
面で表明しておくこと」を中心に安楽死を認めようとする概念である。博士はその是非に直面し
ながらも、それを乗り越え、苦難に耐えた。そしてアインシュタイン賞、ハーバード大名誉科学
博士など多くの業績を遺している▼勇敢に生き抜いた一つの魂が逝った。(とけいそう)


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