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悠久録(過去の悠久録はこちら)
No.1076:深刻な後継者難
(10月17日分)

長岡の老舗菓子店が、銘菓「米百俵」のブランドを地元の米菓会社に売却して廃業する。後継
者が居ないためである。同じように後継者問題で困惑している中小企業は多い。経済産業省
の調査では全国で127万社にもなるという▼これが赤字会社であれば、後継者がいないのも
頷けなくもないが、ほとんどが黒字であるという。こんなことが続けば生産現場の貴重な技術が
途絶えるのではないか。懸念が大きい▼伝統産業など県内には優秀な技術の蓄積がある。伝
統工芸士としての技術は他に負けない。それでも後継者難を聞く。少子化のマイナス面が地域
社会のあらゆる面に出てきている▼都会でも同じである。「痛くない注射針」で著名な岡野工業
(東京都墨田区)は、高い技術力で注射針の市場を席巻。収益力も抜群である。だが跡継ぎ
がいない。とうとう注射針部門を従業員ごと売却し、いずれ廃業するという。誠に惜しいことだ
が、少子高齢化の中、仕方がない流れのようだ▼武士の時代には「家」をつなぐことが重視さ
れた。何としても後継者を作るため、養子縁組も盛んだった。衛生環境が悪く子供が成人しに
くい時代であったが、養子縁組を普通に行うことで、解決した▼商家では口コミや親類縁者を
頼って12・3歳の子供を丁稚(でっち)として採用。最初は無給である。無給どころか、親が奉公
先に費用を毎年弁済したケースも多いという。こうして番頭・手代まで育てあげて、跡を継がせ
た▼だが少子化の時代になった。何とかすべき時であるが、妙案は出てこない。(とけいそう)


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