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No.1011:「宮崎駿さんと養老孟司さん:対談」
(1月17日分)
宮崎駿さんと養老孟司さんが某雑誌で対談していた。2人あわせて154歳(対談時)。既にして
人生の達人である。その対談が実に面白い▼宮崎さんは、毎日ごみ拾いをしているという。決
して「役に立つことだから」とか「環境問題はこれこれで」とか、ではない。それなら何故そんな
ことをするのか。説明するのは面倒だから、いつも「趣味です」と済ませている▼ごみ拾いは10
年以上続けており、その道順まで決まっているとのこと。きっかけは、「そこら中に落ちていると
汚れるから」という。じゃあ、目の前のごみだけを拾うのかというと、そうではない。狭い範囲だ
けでは、遠くのごみが車にはねられて近くに来てしまう。結局汚れてしまう。それは嫌だ。だか
ら遠くのごみまで拾う▼凄い話であるが、何故か愉快である。話はまだ続いた。いつも毎朝同
じ場所に空き缶が捨ててある。フエンスの向こう側である。それを釣竿で釣り上げて捨てる。ひ
っかけて頭上に投げる。後ろでカーンと音がする。その音を聞くのが快感という▼だがある日
突然いつもの空き缶が無いときがある。そんな時は顔も知らない捨て主が、病気にでもなった
かと心配になる。前述の釣竿には○○棒と工夫してくれた友人の名前をつけた。友人が、「こ
れを使えばきっとうまくいくよ」とアドバイスしたのだろう▼街にごみは多くないという人もいる
が、それは別の誰かが拾っているからともいう。宮崎さんは、だからけっこう忙しい。柔らかい
言葉で楽しげに、なかなかできないことを語っていた。

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