購読の申込みメールでOK。 1か月1851円です。
ライターを募集しています(0258−32−1933:希望の方は星野へ)
新刊案内『長岡築城物語』、『いい湯めぐり温泉紀行』:詳しくはこちら
川柳、俳句、短歌に投稿しませんか:詳しくはこちら
悠久録(過去の悠久録はこちら)
(1月17日分)
宮崎駿さんと養老孟司さんが某雑誌で対談していた。2人あわせて154歳(対談時)。既にして
人生の達人である。その対談が実に面白い▼宮崎さんは、毎日ごみ拾いをしているという。決 して「役に立つことだから」とか「環境問題はこれこれで」とか、ではない。それなら何故そんな ことをするのか。説明するのは面倒だから、いつも「趣味です」と済ませている▼ごみ拾いは10 年以上続けており、その道順まで決まっているとのこと。きっかけは、「そこら中に落ちていると 汚れるから」という。じゃあ、目の前のごみだけを拾うのかというと、そうではない。狭い範囲だ けでは、遠くのごみが車にはねられて近くに来てしまう。結局汚れてしまう。それは嫌だ。だか ら遠くのごみまで拾う▼凄い話であるが、何故か愉快である。話はまだ続いた。いつも毎朝同 じ場所に空き缶が捨ててある。フエンスの向こう側である。それを釣竿で釣り上げて捨てる。ひ っかけて頭上に投げる。後ろでカーンと音がする。その音を聞くのが快感という▼だがある日 突然いつもの空き缶が無いときがある。そんな時は顔も知らない捨て主が、病気にでもなった かと心配になる。前述の釣竿には○○棒と工夫してくれた友人の名前をつけた。友人が、「こ れを使えばきっとうまくいくよ」とアドバイスしたのだろう▼街にごみは多くないという人もいる が、それは別の誰かが拾っているからともいう。宮崎さんは、だからけっこう忙しい。柔らかい 言葉で楽しげに、なかなかできないことを語っていた。
ライターを募集しています(0258−32−1933:希望の方は星野へ)
購読の申込みも同番号へ
|