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シリーズ「開物成務」

第1回

北越印刷

その3

創業明治9年

活字による情報発信を続けて150年


 

北越印刷�鰍ヘ、デジタルと従来の印刷技術を融合させながら最新の印刷技術を駆使し
て、地域社会の文化に貢献している。

来年、創業150年を迎える名門企業である。目指すところは「みんなの幸せを追及す
る」こと。この課題を常に掲げトライし続けている。

 そこで同社社長の高山宏明氏(61、長岡出身、佐藤松雄会長から社長職を継承して11年目。
7代目社長)に話を聞いた。



「業態変革」を掲げる

工場にはその当時、導入から15年程が経過した、2〜4色刷までしかできない古い印
刷機しか並んでいなかった。活字にこだわるあまり、オフセット印刷機への全面移行に
時間がかかり、1990年代ころには「印刷業界の中では10年は遅れていた」と佐藤会
長は振り返る。

同会長が社長就任と同時に掲げた「業態変革」で目指したことは、設備投資と社員の積
極的な採用、さらに社員の育成と提案型営業手法の取り入れなどであった。

当時は、収益性の高い分野は外注だった。企画、プレゼンで印刷受注する御用聞き営業
ばかりだった。デザイン力不足、提案営業力の不足があった。さらに昔からの古い得意
先に頼り過ぎで新規開拓が不足していた。

最盛期300人の従業員が30数年で40人を切るまでに減っていた。

課題が山積みとなり、5年後には廃業が避けられないと危機感を感じた。これを背景
に、再生に向かって目標をかかげ推進した。時代の変化と共に人口減少時代を迎えて
も、印刷業界の需要は減らないと見込んだ。


県内最大級の生産ラインを完備、新社屋に移転

2006(平成18)年に上越営業所を開設し、2007(平成19)年には東京出張所
を営業所に拡充した。対応は果敢で迅速だった。

2010(平成22)年1月には、市内南陽町の南陽工業団地に今までの6倍にあたる
1万平方�bの敷地を取得し、新社屋を新築移転。同時に印刷機は8色刷の高速機を導入
するなど、全て最新のものに入れ替えた。社員も70人台に回復した。

企画からデザイン、印刷、製本、発送までを一貫して担う「ワンストップサ―ビス」の
実現に向けて取り組んだ。新社屋の移転と共にDM(ダイレクトメール)を専門とする
�潟fィ・エムを設立。独自のデータに基づく地域別の営業展開をし、企画から封入、封
かん、宛名印字、発送までこなすシステムを確立した。DM事業としては他社に先駆け
て、県内最大級の生産ラインを完備した。

2011(平成23)年には、新潟市東区寺山に600坪の土地を確保。新潟営業所を
新築移転し拡大させた。また2013(平成25)年には国立越後丘陵公園近くの長岡オ
フィスアルカディア(新陽)に1300坪の土地と400坪の工場も取得済みだ。さら
に個人情報から印刷物の画像情報に至るまで、徹底的に管理する国際規格の認証も取得
した。

佐藤会長が「業態改革」に取り組んで9年。当初、課題としていた改革事案も同会長の決断と
実行で殆どが改革された。近代化の設備を備えた新社屋の建設。それと同時に、専門の事業部
として立ち上げたDMの会社。従業員も若い人材の入社が増えてきた。今やフレッシュな情熱で
満ちている。

(つづく)






                       
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